紫外線の基礎知識を把握したら、日焼け止めの機能性についても疑問をなくしておこう。日焼け止め指数の高さやプルーフ力も大切だけど、自分の肌状態や生活環境に合った使い方をすればさらなる美肌感の演出が可能に。
Q1. 日焼け止めは顔用と体用、分けて使ったほうが良い?
説明書きに体用としか書かれていない場合、それをお顔に使うのは避けたほうが良いです。もし旅行などで、荷物を少しでもミニマムにしたい時には、顔・体用と両方の表記があるものならば、顔にも体にも気持ち良く使えるようテストを重ねながら開発されているため、1本にまとめても問題ないと思います。その代表ともいえるのが、肌の弱い赤ちゃん(新生児を除く)から大人まで使えるよう、より原料が精査されているこの春登場のアネッサのパーフェクト UVマイルドミルク。顔・体用で水にも強いので家族でも共用できます。

- アネッサ パーフェクトUVマイルドミルク a 顔・からだ用 SPF50+・PA++++ 60ml(編集部調べ)(資生堂)¥3000
- イハダ 薬用UVスクリーン【医薬部外品】顔・からだ用 SPF50+・PA+++(編集部調べ)(資生堂薬品)¥1600
Q2. 肌が弱いし、厚塗りは苦手。下地やファンデだけではダメ?
肌が敏感な状態にあったり、荒れていると、紫外線の影響をより受けやすいと言われています。都会で過ごす時でも日差しに晒される時間が長かったり、とくに紫外線の強いレジャーシーンでは、敏感肌向きの使用感でなおかつプルーフタイプのものをきちんと塗ったほうが、未来の肌の健やかさまで守れます。顔用に関していえば、室内に居る時間が長く汗をあまりかかない場合であれば、メイクの仕上がりを重視して薄めに仕上げたい時などは、SPF値やPA値の表記がついた使用感の軽やかな日中用美容液や乳液、ベースメイクだけで過ごしても問題ないと思います。

Q3. レジャーシーンではやっぱりウォータープルーフが必須?
屋外でスポーツをする時、動きは少なくても炎天下で汗をかくような時、日常生活でも夏場は汗をかきやすくてメイクがすぐに落ちてしまう方は、やはりウォータープルーフが必須です。つけた途端に汗や水で流れ落ちてしまっては、日焼け止めを塗った意味がなくなってしまうので。また、ウォータープルーフにもレベルがあり、海やプールなど水に触れる機会が多い時はやはり「スーパーウォータープルーフ」と書かれているものを選ぶとより安心です。水で落ちにくいのでプルーフ機能がついていないアイテムに比べて日焼け止め効果を期待できます。

- アネッサ パーフェクトUVスキンケアミルク a SPF50+・PA++++ 顔・からだ用 60 ml(編集部調べ)(資生堂)¥3000
- アンテリオス XL ウェットスキン SPF50+・PA++++ 250mL(LA ROCHE-POSAY)¥4000
Q4. プルーフ効果の高い日焼け止めは、W洗顔で落としたほうが良い?
通常の洗浄料で落とせる、という表示のあるものは洗浄料で落としやすいです。アネッサの製品では、最新技術を駆使することで水に強いという特性がありながら通常の洗浄料でオフが可能です。ただ日焼け止めを下地として顔に使用し、その上にファンデーションやポイントメイクをしっかり重ねてフルメイクをしているとなると、メイクオフと洗顔の両方が必要です。W洗顔が肌に悪いということではなく、ゴシゴシ擦らないこと、潤い度の高いものを選ぶといったことに気をつけてやさしくきちんと落とすことが大切です。

Q5. 実は小麦色の肌に憧れアリ。それでも日焼け止めは必要?
海外(皮膚中メラニン量の少ない方が多い欧米諸国など)においては、紫外線に当たることは皮膚癌リスクの上昇につながるため、健康を守るツールとして日焼け止めが捉えられています。アジアではそういった感覚が薄いとは思いますが、紫外線は1年中、曇天でも降り注いで肌の光老化を進行させます。とくに日照時間が長くなる春からは紫外線量が増えるので、日焼けした肌の色が好きな方も無防備なのは止めたほうが良いです。将来的なシミやシワの発生率を下げるために日焼け止めでひと膜ガードすることをおすすめします。メイクでも日焼け肌の演出は可能ですし、環境に応じて日焼け止めを上手く使い分けましょう。

Q6. うっかり日焼けで赤みやヒリつきが発生した時にすべきケアは?
赤みやヒリつきのある状態は、軽いヤケドと同じ扱いでまずは冷やしましょう。「何か塗らなきゃ」と焦ってしまう方も多いと思いますが、まずは肌を冷やして炎症を鎮めることが先決。肌を擦らないよう気をつけながら、冷水をかけたり、氷のうなどをタオルにくるんで当てても良いと思います。少し落ち着いてきたら潤いを保つようなスキンケアをしていきます。長期的な観点でいうと、そういった日々の保湿ケアに加えて、増えてしまったメラニンに対応したケアなども取り込んでいくと良いと思います。

Q7. 髪の日焼けはどう防いだら… 焼けてしまったらどうすれば?
角度的にも、髪や頭皮には思っている以上に紫外線が当たっています。もちろん帽子なども併用しながら、肌だけでなく髪にも対応したスプレータイプの日焼け止めを使うと広範囲にも塗布しやすくおすすめです。髪が水を含んだ状態で紫外線を浴びるとさらにダメージが強いということも言われているので、海やプールに行く時は必須といえます。髪は一度ダメージが及ぶと、外から修復していくしかありません。傷んでしまったらしっとりめのヘアケアなどに切り替えるのが良いと思います。

- アネッサ パーフェクトUV スキンケアスプレー a SPF50+・PA++++ 60g(編集部調べ)(資生堂)¥1800
- ミーファ フレグランスUVスプレー<フレッシュマンデーモーニング>【サロン専売品】SPF50+・PA++++ 80g(napla)¥1200
Q8. 肌や髪の回復をサポートするおすすめインナーケアは?
紫外線を浴びると細胞の酸化が進むため、日差しを浴びる前でも浴びた後でも、日頃からビタミンCなど、抗酸化効果があるものを摂っておくのは良いと思います。最近は「飲む日焼け止め」といわれているものもありますが、それを飲んでいるから日焼けをしないというわけではないので、塗る日焼け止めも必ず併用してください。また、肌や髪を作りだす成分であるたんぱく質、コラーゲンなどを補っておくのも良いと思います。そして、基本の「き」ですが細胞の修復には栄養と同時に睡眠も重要なので寝不足にも気をつけましょう。

Photography YUYA SHIMAHARA
Hair & Make up TOMOKO OKADA(TRON)
Styling NATSUKI TAKANO
Model LUKA(étrenne)
Edit SATORU SUZUKI
Edit & Text KUMIKO ISHIZUKA
こちらの情報は『CYAN ISSUE 025』に掲載されたものを再編集したものです。