今日はありがとうございました。
ありがとうございました!
CYAN初出演の新木優子さん。色々お聞かせ願えればと。デビューのきっかけはどうやって?
はい、よろしくお願いします。小学生の時に、原宿でスカウトされました。その時は自分では何が起きているのか理解できなくて。あとで親から「こういうことだったんだよ」って教えてもらってようやく理解できて、本当に驚きでした。まさか、自分が声かけられるなんて、想像もしていませんでしたし。
最初はどんなお仕事をしていたか覚えている?
初めてのお仕事はカタログ撮影でした。幸いなことに1番最初のオーディションに合格することができて。
初めての撮影、難しくはなかった?
そのままの、自然体な感じを求められる撮影で。可愛い洋服を着せてもらって、歩いている姿とか、楽しんでいる姿を切り抜いていただくような撮影だったので、難しさは感じなかったように思います。最初から最後まで楽しんで終わったなって感じで。
映像のお仕事は?
中学生の頃に「錨を投げろ」という作品に携わらせていただいたのが、本格的な演技の仕事では初めてでした。
初めての映像作品。どうでした?
••••••難しかったですね。直美という女性を演じたのですが、好きな男の子が人には話しきれない特殊な能力みたいなものを持っていて。それを好きだから守りたいし、一緒にいたい、みたいな役どころで。すごく複雑で、どうその境遇を捉えたらいいのかわからなくて。ただ監督がすごく優しくて、ひとつひとつ丁寧に、理解できるまで説明しながらやってくださって。演技のお仕事が初めてということにも気を遣っていただいて、緊張をほぐしてくださったり、雰囲気を作ってくださったこともあって、少しずつではありますが、難しい役も気持ちよく演じることができたと思います。
役作りとか台詞覚えとか、未経験で戸惑ったりした?
そうですね、ほぼ2人芝居みたいな感じだったのでセリフも結構あって。台本をとにかく読み込んで「この役はどうしよう」とか「こうしてみよう」とか、経験が無いなりに考えて頑張りました 。もちろん全てが初めての経験だったのですが、大変だったなというよりは、今振り返っても楽しかったという思い出の方が強いですね。
そこから現在まで、本当に多くの作品に参加されてきたかと思いますが、自分の中で成長できたなとか、出会って意識が変わったな、みたいな作品はありますか?
そうですね••••••思い通りにいかないことだらけすぎて、常に成長させていただいてますが(笑)。その中でも1番プレッシャーや重みを感じたのもそうですし、チームワークの大切さを学んだのも、TVドラマ「コード・ブルー・-ドクターヘリ緊急救命-」3rdシーズンへの参加です。
どんな経緯で?
まずはオーディションのお話をいただいて。いち視聴者として1stシーズンから観ていた作品ですし、なんかもう、オーディション受けられる機会をいただけただけでも嬉しくて。挑戦して、ダメだったらダメで仕方ないし、今までやってきたものが認められれば、それはそれでいいなと、思い切って受けて。結果、役をいただけたことは嬉しかったのです、まずはこの機会をいただけたことが本当に嬉しくて。頑張ってきてよかったなと。
現場に入るまでの準備も大変そうですよね。専門知識もたくさん必要でしょうし。
はい、オーディションに受かって喜んではいたものの、ずっと緊張していて。ただ、スタッフさんや関係者のサポート体制が本当にすごくて。1stシーズン、2ndシーズンと進めていく中で、演者さんたちが苦労していたポイントをしっかり把握されていて、効率のいい、ストレスのかからない現場への入り方というものを常に考えてくださっていて。例えば、医療器具を扱いながらセリフも合わせていくことってすごく大変なのですが、その大変さを軽くするために、まずレギュラーでずっと入ってくださっているエキストラの方々が私たちのセリフとか、医療の手順も全部覚えてリハを見せてくださいます。患者さんに処置しながらのシーンなど、実際の医療機器を使ったり、点滴をしたり、ひと通りの流れを私たちに見せてくださって。その後、リハ通りになぞって本番を撮影するという感じで。初めての現場に入るまでは本当に緊張して不安がいっぱいあったのですが、実際現場に入ると、その段取りのおかげもあって「どうしよう、どうしよう」という迷いは消えて。私たち3rdシーズンからのメンバーは、そういった皆さんの支えがあって助かったのですが、1stシーズンからの先輩たちの頃は本当に大変だったと聞きました。本当にスタッフさんの心配りというか、私たち演者陣への愛情というのを深く感じられて「よし、頑張るぞ」と前向きな気持ちになれました。医療器具の名前とか、どういう時に使うとか、基本的な医療のことを全部丁寧にまとめて資料でくださったり。この素晴らしい作品は、このチームだからできているんだと、感銘を受けたのを思い出します。
そんな素晴らしい作品に自分が携わって、放送された時はどんな気持ちでしたか?
やはり、すごくありがたい現場だったなと、終わってからも改めて感じました。素晴らしい俳優さんたちが、あんなにもこう集まって、前室(スタジオ手前にある待機部屋)にいるっていうのがまずすごい空間で。あの状況に私がご一緒できてすごく幸せだったなと。そして1番嬉しかったのは、やはり皆さんの反応というか、たくさんのコメントをいただけて。今まで私のことなんかきっと知らなかったであろう世代の方々からも「応援しています」っていう声をかけていただいたりだとか。反響が本当に大きくて、それは素直にすごく嬉しかったですし、励みになりました。
そして初の劇場版が7月27日に公開されましたね!
はい!!先輩たちが初代から作り上げてきたコード・ブルーの世界観というのが、劇場版になることによって、よりリアルに感じられたかと思います。あとはやっぱり大きいスクリーンで観た際に、家のテレビとはまた違う緊張感だったり、迫力というものがダイレクトに味わえる作品になっていると思います。あとはフェローたちも、仲間の絆が強く描かれたりしているので、そこは是非観ていただきたいなと思いますね。
TVドラマと映画で、自分の中で入り方とか、何かこうスタンスが変わったりはするのかな?
大きくは変わらないですけど、ドラマは1話2話と、ある程度ストーリーを追いながら、実際に観ながら制作を進められるので、撮影を進めながら、自分の中の心のささいな変化だったり、どんどん自分で気づいたところを変えていけたりするんですけど、映画って、撮り終わってしまわないと観ることができないから、とにかく毎回のシーンで自分の思ったものをぶつけるというか。映画はクランクインまでに気持ちと全てを準備して持ってきて、撮影期間とにかく集中って感じです。あとはTVドラマでは撮影期間が3ヶ月もあると、結構共演者の方とも仲良くなれたり、絆が深まったりして。映画だとだいたい1ヶ月くらいなので、なんかもう少し仲良くなれそうな、1番寂しい時に撮影が終わってしまったりもして。その儚さがまたいいというか。それぞれの魅力がありますよね、私にとっては。
TVドラマではTBSドラマ「チア☆ダン」にも出演されていました。
はい、主演の土屋太鳳ちゃんが演じる藤谷わかばの姉、藤谷あおい役で出演させていただいてました。
土屋太鳳さんとは初めての共演?
はい。実際に私が年上っていうのもありますし、普段から可愛い妹っていう感じで接していて。本当に守ってあげたくなるような雰囲気をまとった女性なので、役は関係なしでも自然とお姉ちゃんっぽく接していたような気がしています。
新木さん演じるあおいさんはどういった役どころ?
私が演じるあおいは「JETS」というチームでチアダンスをしていて、しかも全米で3連覇した時の部長で。一生懸命やりたいと思うことを必死に頑張って、ちゃんと結果を残してきた逞しい女性像で。自分でやりたいと思ったことは誰に言われても曲げないような、すごく芯の通った女性の役ですね。
チアダンス、すごく上手いという設定ですよね?
そうですね••••••一応、全米3連覇の部長ですので(笑)。オファーをいただいた時に、「え!踊るんですか!?」って言ったら、OGだと言われてすごいがっかりしたんですけど(笑)。過去の回想のシーンとか踊るシーンはもちろんあってすこし不安はあったのですが、この機会に習わせていただいてすごく楽しかったです。
どういうところを読者に観てもらいたいですか?
青春っていうのが、存分に描かれた作品なので、こんな青春を送りたかったなっていうような、女の子たちのキラキラした楽しい部分がギュッと詰まっていて。でもその中でも過去に誰もが抱えたリアルな悩みだったり、共感できる部分もたくさんあって。大人世代の方が観ても、こういう時代もあったなって思えるような作品になっていると思います。充実感というか、見終わったあとには感慨深い気持ちになるような作品にもなっているとも思いますので、ぜひ楽しんでいただければと思います。あとは、人生のターニングポイントになるようなものが散りばめられているので、そういったところにも注目してきただきたいですね。
最後に今後どのような作品に携わりたい、どんな役を演じてみたいなどの願いはありますか?
時代物をやってみたいなとずっと思っていて。和服を着て、昔の人が生きた時代を、芝居の中で生きてみたいと思います。あと、今の時代よりも、女性が活躍できる場が少なかったと思うので、そういう中でも信念を持って、いろんな人の助けになったりとか、一生懸命働いたりとか、昔の女性の強さを演じることができたら、自分ももう少し強くなれるような気がして。

Photography YUYA SHIMAHARA
Hair & Make up NOZOMI KAWASHIMA
Styling NATSUKI TAKANO
Edit & Text SATORU SUZUKI
こちらの情報は『CYAN ISSUE 018』に掲載されたものを再編集したものです。